健康

溶連菌が大人に感染したときの症状!子供の発疹の写真です

子供の喉が腫れて真っ赤になって、しかも痛いと言っている・・・。それってもしかすると溶連菌の症状かもしれません。子供も大人も罹患したときに体にあらわれる異常はほぼ同じです。大人が溶連菌感染症にかかったときの症状は、38度から39度の熱、喉の痛み、首のリンパ節の腫れ(しこりのようになる)、画像のように手足に赤い発疹ができる、写真のように舌に赤いブツブツができる、落屑(皮膚がむける)、咳などです。普通の風邪にかかると咳や鼻水が出ますが、溶連菌感染症に罹患しただけの場合は風邪とは違う症状がでます。大人から子供にうつることもありますし、大人から大人にうつることもあります

出席停止期間は何日?

溶連菌は学校保健安全法によると第三種に該当しますので、保育園、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学など全ての学校において治療開始から24時間の出席停止となります。出席停止期間としては、例えば幼稚園なら何日休むことになるかというと、病院に行って治療した日とその翌日の2日間が出席停止期間となります。他の子供にうつさないためにも登園は2日間控えましょう。

 

会社で仕事を休む場合も同じように2日間の出席停止が望ましいです。なぜなら抗生剤による治療を開始してから24時間を経過すると感染力は急激に低下してうつる確率がぐんと下がるからです。感染力は強く、家族間でうつる確率は25%前後と言われています。潜伏期間は2日から5日間です。

溶連菌とは

溶連菌感染症(Streptococcal infection)という病気を引き起こす原因となる菌のことを溶連菌といい、正式にはA群β溶血性連鎖球菌(化膿レンサ球菌)といいます。この真正細菌にはα溶血とβ溶血、γ溶血という3種類があって、特に人に感染しやすいのはβ溶血性レンサ球菌で、β溶血性はさらにA群、B群、C群、G群などに分類されています。このうち溶連菌感染症の原因となるのは90%以上がA群であることから、一般的にはA群β溶血性レンサ球菌のことを溶連菌と呼んでいます。わかりやすくいうと、そこらじゅうに存在している悪いばい菌です

 

この細菌は人の口の中や皮膚の上、鼻の中、喉などにいる常在菌であり、一定の感染力を保持しているうちは発病に至りません。しかし、免疫力が弱い妊婦や子供は感染してしまうのです。妊婦や子供でなくても、風邪をひいているときなど常在菌に対する抵抗力が落ちているときなどはうつることが多いといえます。

治療に使う薬は抗生剤

溶連菌の治療に使う薬は、ほとんどのケースでペニシリンという抗生物質が使われます。A群β溶血性レンサ球菌にはペニシリンに対する耐性菌がありません。ペニシリン系の中でもアモキシシリンという薬が最も処方されています。インターネットのサイトを見ると薬なしで治るという情報もありますが、抗生剤を飲めば2日程度で症状は治りますので、我慢しないで病院に行きましょう。

 

市販の薬では効かないこともありますが、抗生物質は1回飲み忘れても大丈夫なほど効きます。ペニシリンによる治療期間は10日間です。小児科では子供用にフロモックスが処方されることがあります。他には、セフェム系抗生物質やマクロライド系抗生物質がありますが、それぞれメリットとデメリットが存在します。

セフェム系抗生物質は治療期間が5日間に短縮できますが、合併症を予防する明確なデータが不足しています。また、マクロライド系抗生物質はペニシリンにアレルギーがある人でも服用でき、副作用も少ないのですが、耐性菌が多く存在しているという問題があります。発疹が顔にできてかゆみがあり、いつまでたっても治らないという場合は、抗生剤の種類を変えるなどの対処がなされます。

 

感染経路は主に2通り

溶連菌の感染経路は、飛沫感染か接触感染がほとんどです。飛沫感染は患者のくしゃみや咳、話をするときに飛び散ったつばの粒子を吸い込んでしまうことで成立します。接触感染は菌が付いた手で口などの粘膜に触ってしまうことで成立します。この他にも、保育園や幼稚園に通っている子供がいるご家庭は感染経路に要注意です。他のお子さんが舐めたおもちゃを子供がなめてしまい、感染するということがあるからです。

予防のためには、マスクをかけておく、人ごみに近付かない、外から帰ったら薬用石鹸で手洗いをしてうがい薬を使ってうがいをしっかりする、部屋に殺菌効果のある空気清浄機を置くなどの対策が有効です。また、予防のために規則正しい生活をして免疫力を低下させないようにしたり、バランスのとれた食事をとって栄養をしっかりとることも重要です。

大人が溶連菌に感染したときの症状は、画像みたいな発疹、つばを飲み込むときの嚥下時痛や咽頭痛(喉の痛み)など子供と比較すると軽いですが、重症になると嘔吐や下痢、湿疹になります。かゆいからといって皮膚をはがしてしまうとあとに残ることがあるのでやめましょう。発疹は爪で引っ掻いてしまうと他の場所にうつることがあり、とびひのようになってしまうことがあります。発疹が治るまでの期間は2週間程度かかります。

合併症と検査について

溶連菌感染症は治療しなくても5日程度で自然治癒する病気ですが、糸球体腎炎(Glomerulonephritis)やリウマチ熱、猩紅熱(読み方:しょうこうねつ、Scarlet fever)といった合併症を予防するためにもちゃんと抗生剤で治した方がベターです。手足口病と溶連菌感染症を併発するケースも報告されています。大人がかかると微熱で済んでしまうことがありますが、きちんと治療した方がよいのです。

罹患しているかどうかの検査は15分程度で分かるうえに非常に簡単です。綿棒で喉を軽くこするだけで溶連菌に感染しているかどうかの判定が可能です。咽頭培養検査では他の病原菌まで検査することが可能ですが、診断結果が出るまでに数日かかってしまうため、あまり実施されません。抗生剤を服用して3日経過しても効かない(熱が下がらない)場合は、咽頭培養検査をすすめられることがあります。

その結果、風邪を引き起こすアデノウイルスが原因であったというケースもあります。また、エンテロウイルス(enterovirus)が見つかって誤診が判明し、実際はヘルパンギーナであったというケースもあるようです。

溶連菌に子供がかかって、完治してから3週間後ぐらいに医師から尿検査をすすめられることがあります。この場合の尿検査は何のためにするのかというと、腎炎などの合併症を発症していないかチェックするためのものです。潜血がないか、蛋白尿や高血圧になっていないかなどの判断基準があり、急性糸球体腎炎になっていないかを確認します。

 

猩紅熱

38度以上の発熱と同時に喉が腫れて、発疹または湿疹があらわれた場合、猩紅熱といいます。猩紅熱の症状は、首や胸のあたりにできるかゆみのある発疹、赤くぶつぶつとしたイチゴ舌、2週間ぐらいで回復しはじめると発疹のあとの皮膚がポロポロとむける膜様落屑(まくようらくせつ)、筋肉痛、関節痛、中耳炎などです。発疹は太ももや脇の下などの部位から現れますので注意してチェックしましょう。

検査は血液検査による抗体の確認が必要になり、時間もかかるために、多くの場合で症状から診断をつけます。猩紅熱にかかると体のあちこちに湿疹ができますが、口のまわりにだけは現れない口囲蒼白(こういそうはく)という症状がでるため、診断の手がかりとなります。皮膚のかゆみを抑えるために、抗ヒスタミン薬(Antihistamine)が処方されることがあります。なお、約1%の確率で肺炎や髄膜炎、敗血症といった重大な合併症が起こります。

 

リウマチ熱

咽頭炎または扁桃炎の治療がしっかりしていなかった場合や完治していないケースでは、治ったように感じられてから2週間後ぐらいに、関節痛を伴ってリウマチ熱を発症することがあります。患者の約50%が心炎になり、治療しないと心弁膜症という心臓の病気になることがあります。5歳から15歳の子供に多く、原因は体質や免疫バランスの悪化によるものと考えられています。ひざやひじ、手首、足などあちこち痛みが移動する移動性関節炎という症状があらわれます。

心炎の初期症状はありませんが、悪化するにしたがって、だるさ、倦怠感、頻脈などの心不全症状が出てきます。心不全になると、心電図の検査では不整脈が確認でき、心エコー検査(心臓超音波検査)では弁膜症といって弁膜に異常がみられます。初期症状に対しては、解熱・鎮痛作用のあるアスピリンで対処し、心炎にはステロイドを使用します。

 

一度でもリウマチ熱に罹患した子供はその後も再発しやすいといわれており、弁膜症を予防するためにもペニシリンの長期服用がすすめられています。ペニシリンを飲み続けていれば85%は再発を予防できますが、飲まないと35%前後の確率で再発します。

糸球体腎炎

腎臓の糸球体に炎症が発生する糸球体腎炎(Glomerulonephritis)は、溶連菌に感染して咽頭炎や扁桃炎を発症してから2週間後から4週間後に発病する可能性のある病気です。損傷した糸球体から赤血球や白血球、タンパク質などが尿に漏れだします。頭痛、悪心(おしん)、嘔吐、下痢などの症状が現れたあとに、浮腫(全身のむくみ)、血尿(おしっこに血が混じる)、高血圧、視覚障害になります。

 

朝起床したとき、子供のまぶたが腫れていたら要注意です。A群β溶血性レンサ球菌に感染した患者は急性糸球体腎炎になることがあり、少ない確率ではありますが、稀に腎不全に陥る急速進行性糸球体腎炎へと発展することがあります。その確率は、子供(小児)では1%、大人では10%程度です。急性糸球体腎炎は特別な治療法というものがなく、タンパク質と塩分を制限した食事療法を実施することになります。

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